数学 貫太郎ノート 2019/01/22

本日は漸化式の問題。


長崎大(医) 漸化式 高校数学

 

問題:

 a_{1}=1

 na_{n+1}-(n+1)a_{n}=1

 

解答:

 a_{n+1}の係数が nで、 a_{n}の係数が n+1なので、ここを逆にしたい。まずは n(n+1)で両辺を割ってあげる。

\displaystyle \frac{na_{n+1}}{n(n+1)}-\frac{(n+1)a_{n}}{n(n+1)}=\frac{1}{n(n+1)}

\displaystyle \frac{a_{n+1}}{n+1}-\frac{a_{n}}{n}=\frac{1}{n(n+1)}

 この \frac{a_{n}}{n} b_{n}とおくと、

 b_{n+1}-b_{n}=\frac{1}{n(n+1)}

となる。左辺の形から、これは階差数列(習った気がするけど完全に忘れてたのでwikipediaをナナメ読み)。

ということで、階差数列なので n≧2で定義すると、

 b_{n}=b_{1}+\sum_{k=1}^{n-1} k=\frac{1}{k(k+1)}

となる。このシグマの部分を部分分数分解していけば答えが見えてくる。

  = 1+ \frac{1}{1\cdot 2}+\frac{1}{2\cdot 3}+\frac{1}{3\cdot 4}+\cdot \cdot \cdot +\frac{1}{(n-1)n}

  = 1+ \frac{1}{1}-\frac{1}{2}+\frac{1}{2}-\frac{1}{3}+\frac{1}{3}-\frac{1}{4}+\cdot \cdot \cdot -\frac{1}{n}

というわけで間の項がごっそり消えて、

 b_{n}=2-\frac{1}{n}

よって、

 \frac{a_{n}}{n}=2-\frac{1}{n}

 a_{n}=2n-1

が答えとなる。

 

前半の、 nだけで表される項を作るのがポイントなのね。